慢性心不全が急性増悪を繰り返すことにより心機能は徐々に低下していくと考えられ、心機能を保つため内服による治療継続が必要となります。 心不全状態となると血圧や心収縮力を上げるため交感神経と、身体に水分を保持するためレニン・アンギオテンシン・アルドステロン系とよばれるホルモン経路が活性化します。
心不全悪化するとどうなる?
最初のうちは、階段や坂道などを登ったときに息切れする程度ですが、進行すると、少し歩いたり、身体を動かしたりするだけでも息苦しくなります。 そして、もっと悪化すると、安静にしていても症状が出るようになり、夜中、寝ているときでも咳が出たり、息苦しさで寝られなくなることもあります。
心不全 治療しないとどうなる?
Ⅳ度まで重症化してしまった患者さんでは、適切な治療を受けなければ、2年以内に50%が亡くなるといわれています。 また、心不全全体の年間死亡率は7~8%ですが、Ⅲ度、Ⅳ度になると死亡率は相対的に高くなり、Ⅲ度では20~30%になるといわれています。
心不全悪化 なぜ?
ではこのうっ血の症状が悪化する原因は何でしょうか? 多い原因を5つ挙げると、①塩分・水分の摂りすぎ、②感染症(かぜや肺炎をきっかけに悪化)、③過労、④薬の飲み忘れ、⑤不整脈となります。 この中で圧倒的に多いのが塩分や水分の摂り過ぎです。 塩分の理想的な量は1日6gです。
心不全 クスリ飲まないとどうなる?
心筋梗塞や高血圧などから「急性心不全」が起きたとしても、きちんと治療を継続すれば、日常生活を普通に送ることができる人もたくさんいます。 しかし、薬の服用や治療を中断したり、放置したりすると、急激に心機能が低下します。 入院を繰り返すうちに機能がどんどん落ちて、やがて命の危険にまでつながってしまいます。