鉄の原料は鉄鉱石です。 しかし、鉄鉱石だけでは鉄はつくれません。 鉄鉱石を溶かして鉄分を取り出す高炉には、コークスや石灰石、石炭を一緒に入れる必要があります。 また、鋼をつくる製鋼工場の炉には、鉄スクラップやフェロマンガン、フェロシリコンなどいろいろな“副原料„を入れなければなりません。
鉄はどこからとれる?
現在、高炉メーカーで使用している鉄鉱石の大 部分は、縞状鉄鉱層由来の赤鉄鉱で、ブラジルやオーストラ リア、アメリカ、カナダなどで産出されています。
鉄はどう作る?
一言でいえば、鉄は、鉄鉱石(てっこうせき)という岩石を熱でとかして作ります。 しかし、この鉄鉱石には鉄だけではなく、いろいろなものがまじっているために、鉄だけを取り出すくふうが必要となります。 昔の人は鉄鉱石を炉(ろ)でどろどろにとかして、鉄を取り出していました。
鉄は何に使われているか?
近代に入ってからは、鉄道や船舶、建築、産業機械などへと用途が拡大。 蒸気機関やエンジンなど、文明の進化を可能にした動力装置は、強く細密な加工ができる鉄でなくては実現できなかったでしょうし、20世紀以降の自動車や家電製品の普及も、鉄という素材なしにはありえません。