患者さんの9割以上は女性で、30~50歳代で発症します。そのため、更年期による症状だろうと考え、かかりつけ医や婦人科などを受診する方が多くみられます。
限局皮膚硬化型全身性強皮症とは何ですか?
前者の皮膚硬化は全身におよび、発症より5~6年以内は進行することが多く、自己抗体として抗Scl-70抗体(抗トポイソメラーゼI抗体)や抗RNAポリメラーゼⅢ抗体が検出される場合に多い。 後者は皮膚硬化の範囲が手指に限局することが多く、進行性はほとんどないか緩徐で、自己抗体として抗セントロメア抗体や抗U1-RNP抗体が検出される場合に多い ( 表1 )。なお、「限局性強皮症(Morphea, モルフェア)」は皮膚の特定部位のみに硬化が起こる別の病気であり、前述の「限局皮膚硬化型全身性強皮症」とは異なるものである。 病因は未だに不明であるが、次の3つの病態が関与していることが知られている。
全身性強皮症は遺伝しますか?
全身性強皮症はいわゆる遺伝病ではなく、遺伝はしません。 しかし、全身性強皮症にかかりやすいかどうかを決定する遺伝子(疾患感受性遺伝子といいます)は存在すると考えられています。 これら疾患感受性遺伝子は一個ではなく、多数存在し、一つだけをもっていても全身性強皮症にはなりません。
限局性強皮症と全身性强皮症の違いは何ですか?
限局性強皮症は皮膚のみの病気で、内臓を侵さない病気です。 一方、全身性強皮症は皮膚や内臓が硬くなる変化( 硬化 (※) あるいは 線維化 (※) といいます)が特徴です。 限局性強皮症の患者さんが、医師から単に「強皮症」とだけいわれて、全身性強皮症と間違えて不必要な心配をしていることがしばしばありますので注意が必要です。 次に大切な点は全身性強皮症の中でも病気の進行や内臓病変を起こす頻度は患者さんによって大きく異なるということです。 患者さんによっては病気はほとんど進行しないことから、従来欧米で使われていた「進行性」全身性硬化症という病名の「進行性」という部分はこの病気には適切でないことから、今は使われなくなりました。
びまん皮膚硬化型全身性強皮症とは何ですか?
全身性強皮症の経過を予測するとき、典型的な症状を示す「びまん皮膚硬化型全身性強皮症」と比較的軽症型の「限局皮膚硬化型全身性強皮症」の区別が役に立つ。 「びまん皮膚硬化型全身性強皮症」では発症5~6年以内に皮膚硬化の進行及び内臓病変が出現するため、できる限り早期に治療を開始し、内臓病変の合併や進行をできるだけ抑えることが極めて重要である。 一方、「限局皮膚硬化型全身性強皮症」では、その皮膚硬化の進行はなく、あってもごく緩徐である。 また、肺高血圧症以外重篤な内臓病変を合併することは少ないので、生命予後に関して過度に心配する必要はない。 最新の患者数は不明であるが、約2万人程度と推定される。 未確立(根治的療法なし。 ) 必要(内臓病変を合併し、進行性である。 )
