出穂(しゅっすい)40日前頃から水を抜いて、田んぼを飽水状態にします。 飽水状態にするには、次のような目的・効果があります。 1.根に酸素を供給し、根腐れを防止し、伸長を促進します。 2.土中の有害ガス(硫化水素、メタンガスなど)を抜くことができます。
稲落水なぜ?
水を落として、稲を乾かすことにより登熟(とうじゅく)を完了させます。 また、土を乾かすことにより、コンバインの走行性の安定など、稲刈りの作業がスムーズに行えるようにします。
田んぼはなぜ水がしみていかないのか?
実は、水田の底(地下30cmくらい)には粘土でできた層があり、水が染み込みにくくなっているのです。 何度も稲作を続けると、この粘土層が強固になり水を溜める機能も高まります。 この粘土層は焼物の材料になるくらい良質なものです。 ... つまり、水田には、必要な時に水を抜く仕組み(排水路)も重要になってくるのです。
稲 なぜ田んぼ?
イネは、根から茎・葉まで空気を通すことができるのに加え、根から酸素を逃がさないようにするバリアがあるので、たとえ根が酸欠状態になっても、茎・葉で吸収した酸素を根まで効率よく送ることができるので、水を張った水田でもイネは育つのです。 水田が作ってくれる安全な環境。 そして水を張った状態に強いイネ。
稲 なぜ水?
田んぼに水を溜める効果について 1. 稲を寒さから保護します。 水には「熱しにくく、冷めにくい」という性質があります。 田植えの直後の低温や冷害などへの対処として、水を深く入れることにより、水の保温効果で稲を護ることができます。
米作り 水の管理 なぜ?
稲(水稲)は他の作物と異なり、水の多い環境でこそ育ちやすい作物です。 病害虫や雑草の発生を抑えるためにも、温度を保つにも水田は良い効果をもたらします。 苗を育てるところから収穫直前まで、細かい水管理が行われることで、美味しいお米が食べられるのです。
稲作連作 なぜ?
稲を寒さから守ってあげたり、夏の暑い時期には深水や掛け流しをすることで高温障害をおさえる役割を担ってくれます。 何百年にもわたり、同じ土地で米を作り続けることができる理由は、「田んぼに水を張る」という大発明のおかげなのです。
中干しをしないとどうなるか?
中干しは米の品質や収量を左右する最も重要な管理作業です。 中干しの開始が遅れたり、実施をしないと、未熟粒の原因となる無効分げつ(穂にならない)を増加させる原因にもなります。 また、登熟期間の養水分の吸収に必要な根の発達も不十分となり、結果的に未熟粒やくず米の発生を助長し、品質・収量の低下を招きます。
中干しとは何のためにするのか?
中干しの目的と効果 1. 根が強く張るように土中に酸素を補給して根腐れを防ぎ、根の活力を高めます。 2. 土中の有害ガス(硫化水素、メタンガスなど)を抜くことができます。