どうすれば殺菌できる? サルモネラ、病原性大腸菌、カンピロバクターなどの食中毒菌の多くは、75℃以上1分間の加熱でほとんど死滅する .
63°C30分で細菌はどれくらい減っていますか?
63℃30分で細菌はどれくらい減っているか? いきなり答えを言ってしまうと、63℃30分の加熱によって、細菌は加熱開始前(=初期量)の, つまり 分の1にまで減っています。 仮に、 だとすると、100億分の1に減っています 2) 。 簡単かつ直観的に説明するために だとしましょう。 このとき、細菌を63℃で加熱殺菌すると、加熱開始後 分で生菌数は加熱前の になります。 さらに 分加熱(つまり合計6分加熱)すると生菌数は初期量の になります。 以下同様にして、加熱時間経過に伴って、10の肩に乗る分子がどんどん大きくなっていき、30分加熱時点で生菌数は初期量の にまで減少します。 64℃でm分加熱したときも上で説明した理屈と同様に、生菌数は初期量の になります。
のときに加熱温度を下げると、殺菌に必要な時間は長くなりますか?
逆に、 のときに加熱温度を下げると、 のときに同じだけ加熱温度を下げた場合に比べ、90%殺菌に必要な時間は長くなります。 つまり、Z-値の大小というのは、加熱温度の上下が、細菌の寿命をどれくらい大きく左右するかという指標です。
抗酸菌を殺菌する方法はありますか?
そこで指標となったのが抗酸菌 (結核菌など)で、これらの菌は芽胞形成菌ほどではありませんが、一般細菌に比べ熱に抵抗性を持ちます。 加えて乳を解する結核の感染があったため安全に乳を提供するため、品質を落とすことなく殺菌する方法が必要だったのです。 それがpasteurizationです。 抗酸菌 (もちろん一般細菌も)を殺菌しつつ、乳の品質を落とすことなく殺菌する方法です。 確かに医療の現場で利用されるような一切の微生物が存在しない滅菌状態は食品の安全性を確実に担保しますが、人間の抵抗性を加味して、この程度の殺菌レベルでもよいだろうというのがpasteurizationです。
食中毒菌は55°C付近から減らし始めますか?
正確には、菌によっては52℃付近から数が減らし始めるのですが、多くの食中毒菌は、概ね55℃~60℃辺りから数が減り始めます。