糖尿病の患者さんが手術を受けるとき、術前にきちんと血糖のコントロールがされていなければなりません。 血糖値が高いと、手術創の治りが悪かったり、感染症にかかりやすくなったりするからです。 そのため、血糖がコントロールできていなかったり、術前の検査で糖尿病と分かったときには、手術を延期して、血糖が落ち着いてから行います。
なぜ糖尿病は傷が治りにくい?
糖尿病患者さんの傷が治りにくい原因は、高血糖が続くことによって生じる「血流障害」「神経障害」「免疫機能低下」の3 要素が複雑に絡み合っています。 血流障害:高血糖が続き、動脈硬化になると、血管が細くなって血流が悪くなり、傷が治るために必要な酸素や栄養が行き渡らなくなります。
糖尿病 術後感染 なぜ?
高血糖では手術創部の感染リスクが高くなる これは手術を受けた患者さんにおいても同様で、高血糖の患者さんの創部は細菌にとって絶好の繁殖地になります。 それを裏づけるように、糖尿病を併発する患者さんでは術後感染の危険性が高く、血糖値のコントロールがとりわけ感染対策として重要であることが報告されています。
手術侵襲 高血糖 なぜ?
手術侵襲によってカテコラミンやステロイドホルモンなどのストレスホルモン、組織の破壊や炎症などによるサイトカインなどが分泌されるためです。 これらのホルモンが、血糖値を上昇させ、インスリンの働きを阻害します。 さらに、手術の創や炎症による痛みもストレスとなり、血糖値を上昇させます。
糖尿病 昏睡 なぜ?
糖尿病ケトアシドーシス 血糖をエネルギー源として利用できないため、からだはエネルギー不足になってしまいます。 そのため、かわりに脂肪がエネルギー源として分解されて、使われてしまう緊急事態です。 血糖値は250mg/dL以上まで上昇することがあり、ひどい場合は意識がなくなる昏睡(こんすい)状態に陥ります。
