幼虫の間は主にネズミの肝臓に寄生します。 その感染ネズミをキツネが捕食すると、今度はキツネの小腸に移動して成虫にまで成長し、卵を排出し始めます。 成虫から生み出された卵(虫卵)はキツネのフンとともに野外に排出されて、今度はネズミがその虫卵を食べ、虫卵内の幼虫が小腸から肝臓に移動して寄生する…というサイクルです。
エキノコックスにかかったキツネを減らす方法はありますか?
現在、北海道ではエキノコックスの対策を目的とした、キツネの計画的な駆除は行われていません。 たしかに、駆除によってエキノコックスにかかったキツネの数を減らすことはとても難しいように思われます。 その代わりに行われているのが、キツネの体内の寄生虫だけを死滅させる「駆虫薬」の散布です。 プラジクアンテルという薬を、キツネが好む魚のすり身などと混ぜ合わせ、小さく切り分けます。 ちなみに、駆虫薬を切り分けるこの機械は、かまぼこの製造に用いる機械を応用しているそうです。 できあがった駆虫薬は、キツネの通る場所に撒きます。 複数の自治体で行った調査によれば、駆虫薬の散布後は、感染したキツネの割合が大きく低下し、その効果が認められています。
エキノコックスはいつ増えたのですか?
エキノコックスは、北海道本島では1960年代に初めて根室地方で患者さんが出ましたけれども、そのころは、1970年代まで年間5人くらいしか患者がいませんでした。 それが80年代には10人になり、2000年代以降は20人になり、患者さんの数はそういう流れでいうと増えてきています。
キツネのエキノコックスの感染率は増加していますか?
キツネのエキノコックスの感染が高い割合にとどまり、市街地でのキツネの増加という新たなリスクもみられる中、「駆虫薬」の対策はなかなか広まらない。 こうした状況をふまえ、道立衛生研究所の浦口さんは、今後の課題についてこう語ります。
エキノコックス症とは何ですか?
エキノコックス症ってなに? エキノコックス症とは、エキノコックスに寄生されることで生じる感染症です。 上でも説明したように、エキノコックスは寄生虫の一種です。 別名は 包虫 といい、全世界に広く分布しています。
